工事騒音について
- mta-si
- 2024年2月6日
- 読了時間: 4分
居住中のマンションで改修工事を行う場合、工事騒音が問題になりやすいといえます。1戸建て住宅と違い、床1枚・壁1枚の隣で工事を行うわけですから、隣戸の工事騒音のストレスは厳しいものがあるといえます。とはいえ、古くなったマンションでは、水廻りの改修工事などは必ず必要になりますから、いずれはお隣の方々も改修工事をするわけで、お互い様という面もあります。マンションの管理規約では、そのことを前提とした修繕工事の取り決めがされています。
今回私が行った内装を全て取り去っての全面改修では、工事期間も長く、騒音の発生しやすい工事量も多くなりました。実際、騒音クレームを受けることになりました。
この度の工事騒音に関する思考や体験・対応をまとめてみました。
どんな工事騒音があるか
騒音の発生しやすい工事を、経験を元に具体的に説明すると以下のようなものがあります。
①内装解体時の破壊音(たたき壊す音とか、解体材を搬出のため切断とか)
②軸組をくみ上げる際の、木軸を止め付けるインパクトドライバの打撃音など
③床材の実(さね)組み込ますための打撃音
④壁や天井の下地材を木軸に止める際のインパクトドライバの打撃音
工事騒音は工期の始まりの解体工事から、最後に行った外部デッキ工事までほぼ工期全体で
発生しました。
この工事騒音に対してどう取り組んだか
1)同じ住棟の皆様への挨拶・告知は、管理員と相談しEV内に工事説明と工程表を掲示しました。
個別には、「改修住戸の下・横・上の住戸に挨拶する」という業界の暗黙のルールがあるようで、それに従い挨拶と工事説明をしました。振り返ってみると、斜め下の住戸(黄)も負担が大きいことが想像できますので、挨拶しとけば良かったという反省があります。
2)工事期間や、工事時間は、出来るだけ騒音ストレスの総数が少なくなり、工期への影響もすくなるように、日曜祝日は休工日とし、土曜日は、原則騒音・振動の伴う工事はしないこととしました。
また、工事時間は、一般的には8時から18時のところを、9時から18時までとしました。工期の途中で騒音クレームがあったため終業時間は17時に変更しました。
3)騒音の発生しにくい材料や工具を調べて採用しました。
床のフローリングは、貼り合わせ部分の実(さね)を丸くしてはまりやすくした(実を食い込ませるため叩くので騒音が発生します)材料を使いました。
建材の留め付けに使用するインパクトドライバをに「低騒音型」があるのが解ったのでそれを使うよう監督さんに相談すると、低騒音型のものを購入したり、借りてそろえてそろえてくれました。
4)振り返ってみると、上に書いた配慮は、居住者が住んでおられる中での工事ですから当たり前のことだと思います。その上で、騒音に対するクレームが発生した場合は、誠意を持って対応するしかありません。
この改修工事の場合、最も騒音の影響が大きい直下の部屋に高齢者の方がおられ、基本的に1日中在宅されていました。日中、働きに出たり学校などへでかけ不在であるならば、騒音の影響は少ないですが、1日中おられると耐えがたい騒音もあったでしょう。
何回か工事している部屋へ上がってこられて苦情をのベて帰ることがありました。最初は、「なぜこのような全面改修をしていいのか。教えて欲しい。」ということから始まりました。管理規約で定められている区分所有者が改修してはいけない部位の説明し、この工事が規約を守って行われていることを説明しました。その後、自分の外出に合わせて工事を行って欲しいと要望が出された時は、そうすると騒音を出す期間が長くなってしまうことを説明しました。また、終業時間を短縮する要望が出された時は、要望に従い終業時間を6時から5時に変更するなど、施工者と共に丁寧に対応しました。
工事が完成した際、完成した部屋を見てもらおうと案内したところ、お祝いの花束を持ってきていただきました。それには、改めて頭を下げるしかありませんでした。
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