top of page

​動機2(やりたいこと)

改修の動機は、大きく二つに分類でます。

一つは、「直したいこと」もう一つは、「やりたいこと」

「やりたいこと」は、木の良さを活かした住まいにしたいとか、風の通る家にしたいなど、憧れを実際に手に入れる事項です。一般的に、新しい機能や価値を付け加えるリノベーションの動機になっている内容です。

11
11.風の通り抜ける家にしたい
居間の展開図でウォークインクローゼットからバルコニーへ風が抜ける様子を表しています

 

エアコンなどなかった子供の頃、建具を開け放った田舎家の茶の間を、風が通り抜けていくのが心地よかったのを覚えています。

季節のよい日には建具を開け放って、通り抜ける風の中に身を置ける暮らしを実現したい。

 現実の話としては、春先の花粉や大陸からの黄砂、伊丹空港に着陸すべく高度を下げた飛行機の騒音の問題があるのですが、、。とはいえ、自然の風を感じ五感を使って生活できる家にしたいと考えました。

 

12
12.自然素材を活かした家で暮らしたい
(木材)
吉野の貯木場前にあるCafeの写真。

吉野の貯木場のそばにあるCafe

ソファーからバルコニーを望むスケッチ。目に入るのは無垢の木と珪藻土の壁。

 子供の頃育った田舎家は、上等なものではありませんがが全て自然素材でできていました。内装で言えば、真壁造りの梁・柱は無垢の木材で、壁は土壁でした。建具も、無垢の木や紙で造られていました。床は、畳と無垢の木の板でした。その柔らかく温かい肌合いの良さは体が覚えているようです。

都会で生活するようになってからは、たまに行く温泉旅館の和室に、ほっとする心地よさを感じてきました。身近な話としては、Cafeなどの内装に無垢の木が取り入れてあったりして、癒やされている自分に気づいたりします。

木がその空間にに存在するだけで心地よく感じることを、幾度となく体感してきました。きっと、自分のDNAにすり込まれているのだろうと思います。

ということで、無垢の木に包まれた家で暮らしたいと思いました。

(珪藻土)
出来上がった住まいの珪藻土の壁の写真。

珪藻土という材料を知ったのは、35年ほど前だったと思います。珪藻土の持つ吸湿性や保温性などが、健康な住まい作りに適し、壁土として施工がしやすいためDIY向けの建材として自然派のブームになっていたように記憶しています。

珪藻土は、太古の地層から採れる植物性プランクトンが化石化したもので、粉砕して使用します。

これを壁土として壁や天井を左官仕上げし、自然素材に包まれた家にしたいと思いました。

13
13.車座になって集える座卓が欲しい
大勢で車座になって座るイメージ図(平面図)。

公団住宅に住んでいた頃(40年程前)にミズナラでできた大きな座卓を買いました。その座卓の横に、襖を外して(ゴミ箱を脚にして)並べたら14人くらいが座れました。そこで鍋パーティを皆で楽しんだものです。襖は、いつかラワン合板に代わりましたが、今度は、無垢の木でできたサブの座卓を作りたい。座布団も座り心地の良い厚めの物に変えたいと考えました。

14
14.バルコニーに木製デッキを張りたい
居間からバルコニーのデッキを見た写真。
バルコニーから居間を見た写真。

我が家のバルコニーは比較的広くて、二種類のオリーブの鉢植えを置いてあります。「たまにはバルコニーで食事がしたいね」こんな会話をしながら実現できず20年が経過して、周りに高層住宅が建って、大阪城も天神祭りの花火も見えなくなりましたが、高層住宅の足元に整備された広場や道路、そこで動く人たちを眺めるのも町の暮らしとして悪くない。バルコニーに木製デッキを張って、街を眺めながら食事ができるといいなと思いました。

15
​15.絵をかざるスペースを作りたい
玄関に飾られた絵の写真。

私は趣味で水彩画を描きます。とはいっても年に1回のグループ展をやるだけで、年間の製作時間は微々たるものです。

それでもかれこれ30年続いているので、描き上げた絵がたくさんあります。

その絵を妻の許しを得て、壁に飾れるようにしたと思いました。

bottom of page