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フローリング床の遮音性能について

  • mta-si
  • 2023年8月22日
  • 読了時間: 2分

マンションの改修工事に取り組む際の大切な留意点が、床の遮音性能の確保です。改修工事が終わり住み始めてから下階の住民からの床騒音のクレームが発生することが少なくないと聞きます。下階の居住者に迷惑をかけないよう、特に床に無垢材フローリングを使用するために考えたことを説明します。



1.求められた遮音性能当マンション(2001年完成)の管理規約において、「床フローリングの改修を行う場合は、遮音等級がLL-45相当以上の性能を有する製品で行うこと」と規定されていました。




2.集合住宅の遮音性能マンションの管理規約規定されている遮音性能「遮音等級LL-45」を解りやすく説明すると、以下の表に示すとおりです。当時の集合住宅の多くがこの値を性能基準にしていました。




3.フローリング床の遮音性能を満たす方法


①直貼り遮音フローリング

この工法はフェルトなどのクッション材がフローリング本体のスラブとの接地側についており、遮音性能を持たせるものです。当マンションには、この工法が使われていました。






②乾式遮音2重床

この工法は、遮音束とパーティクルボード等の下地板材の上にフローリングを張って、遮音性能を持たせるものです。私が関わってきた、UR都市機構の賃貸住宅はこの工法が使われていました。






4.無垢のフローリングを使う場合は乾式遮音2重床が正解

本改修工事では、直貼り遮音フローリング(既設)の上に無垢の吉野杉フローリングを張ることにしたのですが、これには問題があることが分かりました。直貼り遮音フローリング単体では遮音性能を確保しているのですが、その上に無垢材などのフローリングを重ね張りした場合、下階への伝達音が大きくなってしまう実験データが存在したのです。直貼り遮音フローリングの持つ遮音性能が失われ、特に軽量床衝撃音(スリッパで歩く音や物の落下音など)は伝わりやすくなるのです。床に無垢のフローリングを使う場合は、乾式遮音2重床で施工するのが正解になります。

 
 
 

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